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Spatial Reality Displayについて

Spatial Reality Displayは、その場に実物があるかのような立体的な空間映像を再現し、特別なメガネやヘッドセットなどを使わず裸眼で見ることができるディスプレイです。制作物の奥行き感、質感、佇まいなどを実在感をもって確認することができるので、プロダクトデザインを共有したり、ショールームなどで製品の色や形のバリエーションを見せたりといった場面でも、クリエイターの思いを忠実に表現することができます。ディスプレイの奥に別世界があるかのような新しい空間映像体験は、クリエイターの表現力を大きく膨らませ、見る側に忠実に届けることができます。

  1. 高速・高精度のリアルタイムセンシング技術

    高速ビジョンセンサーと視線認識技術により、見る人の目の位置を常に正しく検出します。水平や垂直方向のみならず、奥行方向に関しても左右の目それぞれの位置をリアルタイムに検出します。

  2. リアルタイム映像生成アルゴリズム

    ユーザーの目の位置情報をもとに、実際にディスプレイパネルから出す光源映像を3DCGデータからリアルタイムに生成します。

  3. マイクロオプティカルレンズ

    リアルタイムに生成した映像を左右の目に届ける為の独自のマイクロオプティカルレンズをパネル全面に超高精度に張り付けることにより自然な裸眼立体視を可能にしています。

高精細かつ立体的に映し出す表現力により、コンテンツクリエイターにとって制作中のコンテンツの確認がイメージ通りの形で簡単に行えます。例えば自動車や建築デザインなどにおいては、従来のように試作品を作ることなく、ディスプレイ上で条件を変えながら様々な試行錯誤を繰り返すことができるので、クオリティの向上や制作コストの削減、リードタイムの短縮に繋がります。またアパレルやハウスメーカーのショールームや店舗では、従来はスペースや費用などの面から展示できる品数に制限があったものでも、本機に表示させることで数多くのカラーや形のバリエーションを紹介することができます。更に、美術館や博物館、イベント会場などでは、通常遠くからしか見られない対象物を本機に映し出すことで、立体感のある表現を間近で、様々な角度から、楽しむことができます。このように、クリエイターの制作用途から店舗やイベント会場での展示用途まで、幅広い間口で活用できる表現力を持ったディスプレイです。

本機向けのコンテンツ制作を容易に行える専用SDK(ソフトウェアディベロップメントキット)を無償提供し、制作活動をサポートします。本SDKは、ゲームやVR、建築、カーデザインといった様々な業界のインタラクティブなアプリ開発の定番ツールであるUnityとUnreal Engineに対応していますので、クリエイターは既存の3Dコンテンツを本機に表示することができます。